葉の形が特徴的な「ビカクシダ」。鉢植えだけでなく板付けや苔玉でも育てられるので、インテリアグリーンとしても人気が高まっています。本記事では、ビカクシダの基本的な育て方や魅力、弱ってしまったときの対策などを紹介します。これからビカクシダを迎えようとしている方はもちろんのこと、すでに育てている方もぜひ参考にしてください。
ビカクシダ(コウモリラン)とはどんな植物?
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ビカクシダは、ウラボシ科ビカクシダ属のシダ植物です。コウモリが羽を広げたように見える特徴的な葉(胞子葉)が最大の特徴で、「コウモリラン」とも呼ばれています。種類や育て方によってさまざまな表情を見せてくれるので、インテリアグリーンとしても人気です。
アフリカ、アジア、オーストラリアなどの熱帯雨林が原産地のため、20~25℃程度が適温ですが、室内であれば寒冷地でも十分育てられます。樹木に着生して生きる植物のため、土にしっかり根を張るというよりは、樹皮やコルク板、壁掛けにして飾るなど、室内のレイアウトにも自由度の高い観葉植物です。
また、ビカクシダには「貯水葉(ちょすいよう)」と呼ばれる丸い葉と、長く垂れ下がる「胞子葉(ほうしよう)」の2種類の葉があります。
貯水葉は名前の通り水分や養分を蓄える役割をしており、時間とともに茶色く変化しますが、これは枯れているのではなく、植物を守る鎧のようなものです。
一方、胞子葉はビカクシダの象徴的な部分で、種類によって真っ直ぐ立ち上がる・優雅に垂れて流れる・鹿の角のように枝分かれするなど形が異なり、株ごとに個性が大きく現れます。
ビカクシダの魅力
ビカクシダは、特徴的な見た目でインテリアグリーンとして非常に人気が高い観葉植物です。ここではビカクシダの魅力について詳しく解説します。
特徴的な見た目の葉を持つ
ビカクシダは、まるでシカの角のように広がるダイナミックな葉が魅力の観葉植物です。この個性的なフォルムから「コウモリラン」や「鹿角シダ」とも呼ばれ、飾るだけで空間にアートのような存在感を与えてくれます。
葉には「胞子葉」と「貯水葉」の2種類があり、シカの角のように大きく広がったり、ゆるやかにカーブを描いて垂れ下がったりと、同じ品種でも一株ごとに異なる形状を持ちます。
ビカクシダの葉は成長するにつれて長さや厚み、カールの具合が変化し、光の当たり方や成長環境によっても葉の広がり方が変わります。インテリアに合わせて見せたい形をデザインできる植物といえます。
複数の育て方が可能
ビカクシダは鉢植えのほか、苔玉や板付けなどいろいろな方法で育てられるのも特徴です。ビカクシダは自然の状態では岩や樹木に着生しています。そのため、土に深く根を張る必要がなく、飾り方によって見た目だけでなく、葉の形や成長の仕方まで変わります。
特に板付けは、根元の通気性が良く、自然の姿に近い環境にできるため、胞子葉がダイナミックに広がりやすくなります。壁にかけたり、天井から吊るしたりすることで、まるでアート作品のような存在感を放ちます。飾る位置によって、光の当たり方や重力の影響が変わるため、葉のカーブやボリューム感に個体差や個性が出てくるのも魅力です。
一方、鉢植えで育てる場合は葉が立ち上がりやすく、コンパクトで整ったシルエットになりやすい魅力があります。管理が比較的しやすいため、はじめてビカクシダを育てる場合は鉢植えから始め、慣れてきたら板付けにチャレンジするのがおすすめです。
さらに、苔玉やハンギングで吊り下げるスタイルは、生活空間に浮遊感と柔らかさを生み、空間のアクセントとして優れたインテリア性を発揮します。
ビカクシダの基本的な育て方

ビカクシダは耐陰性があり、乾燥にも強いので初心者にも比較的育てやすい植物です。ここでは、ビカクシダの基本的な育て方を紹介します。
乾燥気味にする
ビカクシダは、乾燥気味な気候を好みます。常に湿気がある状態だと根腐れを起こす可能性があるため、水やりは土や苔が乾いてからたっぷりと与えます。
鉢植えの場合は表面だけでなく、株元に触れて乾き具合を確認しましょう。一方、板付けや天吊りの場合は、苔が軽くパリッとしてきたら水分が抜けてきたサインです。全体をバケツに浸す「どぶ漬け」を10〜20分行うと内部までしっかり給水できます。
ビカクシダは株の根元に貯水葉を持ちます。貯水葉が緑色でしっかりと広がっていれば、水分状態は良好です。
日当たりと風通しの良い場所に置く
ビカクシダの適温は20~25℃。15℃を下回ると成長が悪くなるので、寒冷地で育てるなら室内管理がおすすめです。また、直射日光に当てると葉焼けを起こすおそれがあるため、窓際やレースカーテン越しなど間接的に日が当たる場所で育てるのが理想です。
さらに風通しはとても重要で、過湿になると根腐れを起こす可能性があります。サーキュレーターで弱い風を当て、葉が軽く揺れる環境を保つとビカクシダが健康的に育ちます。
初心者なら鉢植えにする
ビカクシダは板付けでの育成が人気ですが、水分管理がシビアになるため、初心者は鉢植えがおすすめです。
鉢植えの方が土の乾き具合や葉の様子をこまめにチェックでき、必要なケアがすぐに行えます。特に、水やりのタイミングが分からないという初心者にとって、鉢植えはビカクシダの成長リズムを理解する助けになります。
慣れてきたら、板付けや苔玉などより個性的な飾り方に挑戦してみましょう。鉢から板付けへ移行する場合は、株が元気な春〜初夏の時期がおすすめです。
冬は室内で育てる
ビカクシダは寒さに弱く、10℃を下回ると成長が鈍るため、温暖な地域でも冬は室内で育てるのがおすすめです。10℃以上の直射日光が当たらない、日当たりの良い場所に置きましょう。日照時間が短くなる冬の季節は、窓際が一番明るいですが、窓辺は夜間に冷え込みやすいため、夜だけは部屋の中央付近に移動させると安心です。
冬は成長期ではないため、水やりは苔や土がしっかり乾いてから与えるペースで控えめにしましょう。肥料は根を傷める原因になるので、暖かくなる春まで控えます。
飾り方別!ビカクシダ育成のポイント
ビカクシダは鉢植えや天吊り、板付けなど、さまざまな育成方法、飾り付けが可能です。以下では飾り方別に育成のポイントをご紹介します。
板付け(壁掛け)で育てる
ビカクシダを板付けで育てると、自然の着生スタイルに近づき、葉が伸びやかに広がりやすくなります。板付けは見た目がおしゃれという理由だけでなく、風通しがよく根元が蒸れにくいため、株の健康にもつながる方法です。
板付けに使う素材は、ヘゴ板・コルク・流木・古い木材などさまざまですが、見た目だけではなく「乾燥のしやすさ」で選ぶのがポイントです。例えば、ヘゴは水を含みやすいため湿度が保たれますが、コルクは乾きやすく失敗しにくい傾向があります。初めてならコルク、湿度が高い部屋ならヘゴがおすすめです。
板付けの際は、ビカクシダの向きにも注意します。葉は自然に光へ向かって伸びるため、取り付ける向きが逆だと葉が反り返ったり形が崩れたりすることがあります。根元のくぼんでいる面を上にして取り付けると、より美しいラインになりやすいです。
鉢植えで育てる
ビカクシダを鉢植えで育てる魅力は、成長に合わせて姿の変化を楽しめることです。板付けに比べ、鉢植えは根がしっかりと水分を確保しやすく、管理のしやすさから初心者にも向いています。ただし、どんな鉢を選ぶかで葉の広がり方や成長スピードに差が出ることは、意外と知られていません。
おすすめは 通気性の良い素焼き鉢です。水分がほどよく蒸散するため、根が呼吸しやすく、葉が締まりつつ綺麗な形で育ちやすい傾向があります。逆に、プラスチック鉢は水が保たれすぎる場合があり、貯水葉の裏側にカビが出やすいため、水管理に慣れている人向けです。
置き場所によって葉の印象も変化します。明るい場所であれば葉が厚く、コンパクトに美しく広がります。一方、光が弱い場所であれば葉が細長くなり、カールが強くなります。この差は植物の性質ではなく、光に合わせた生育反応であり、好みのフォルムに合わせて置き場所を調整できます。
天吊り(ハンギング)で育てる
ビカクシダを天吊り(ハンギング)で育てる場合、光の当たり方が重要です。真上からだけ光が差す環境では、葉が上向きに持ち上がりやすく、シルエットが細く見えてしまうことがあります。きれいな葉の広がりを出したい場合は、窓辺の近くやレースカーテン越しの明るい空間など、横方向からも光が差し込む場所へ吊るすのがおすすめです。
また、天吊りは鉢が直接床に触れないため、蒸れにくく根が健康に育ちやすいという利点があります。一方で、風が当たりやすく乾燥も早いので、水やりの頻度は鉢植えよりもやや多めに調整しましょう。鉢の重さを手で確かめたり、葉のハリを指先で触ってチェックしたりする習慣をつけると、水切れを防げます。
また、ビカクシダの吊り方も重要なポイントです。ビカクシダは成長とともに重さが増すため、S字フック1本だけで吊るすのはNGです。ロープやハンガーなどで重心を安定させる吊り方を選ぶと、株が回転せず、葉の向きが整いやすくなります。特に、胞子葉をまっすぐ美しく伸ばしたい場合は、ビカクシダが正面としている方向を固定してあげることが大切です。
これって大丈夫?ビカクシダの気になるサイン

ビカクシダは生命力が強い植物ですが、育成環境によって成長が悪くなる可能性があります。ここでは、ビカクシダの気になるサインと対処法を解説します。
葉の元気がない
ビカクシダの葉に元気がないと感じたときは、水分・光・風・湿度のバランスを見直しましょう。まず、葉がしおれて軽い場合は水切れが原因のことが多いので、鉢植えは鉢底から水が出るまで、板付けは株ごと15〜30分浸水させます。
一方、葉が重くしんなりしている場合は水の与えすぎの可能性があるため、しっかり乾燥期間をつくり、風通しの良い場所に移動させます。また、葉が細長く弱々しい場合は光量不足が考えられるため、明るい窓際や植物育成ライトを活用しましょう。
葉が茶色くなってきた
ビカクシダの葉が茶色くなった場合は、日光不足あるいは直射日光の当てすぎの2通りの原因が考えられます。まずは、ビカクシダを育てている環境を確認しましょう。直射日光が長時間当たる場合、間接的に日が当たる場所に移し替えます。
日が全く当たらない場所で育てている場合、直射日光が当たらない日当たりの良い場所に移動させましょう。室内に日当たりの良い場所を確保できない場合は、植物育成LEDライトを利用する方法もあります。
成長点が黒くなってきた
ビカクシダの成長点が黒っぽくなってきた場合は、根腐れを起こしかけている可能性があります。一度、土や苔をしっかりと乾燥させてみてください。成長点に緑が残っている場合は復活する可能性があります。
また、苔で育てている場合、苔をみっしり詰めすぎていると水はけが悪くなっている可能性があります。少し苔を抜いて水はけを改善させましょう。
ビカクシダを育てるならBARRELの植物育成ライト
ビカクシダを室内で美しく育てたいならば、光環境が重要です。BARRELの植物育成ライトは太陽光に近いスペクトルで設計されており、日当たりがあまりよくない環境でも、葉の美しい成長を助けます。
HADES-85-20Wは、ライティングレールに取り付けるタイプで太陽光のような光の色合いが特徴の植物育成ライトです。まるで、室内に自然の光が差し込んだような美しい光でビカクシダを照らします。インテリアにも自然になじむスタイリッシュなデザインです。
SPRAY-1000は、噴霧モード・直線状モード・霧状モードの3モードを備えた電動スプレーです。板付けでも水を周りに飛び散らせずに水やりができます。ロングノズルもついているので、ハンギングバスケット(吊るして飾る植物鉢)でも簡単に水やりができます。液体肥料、薬剤散布にも利用できます。



