近年、日本の伝統文化である盆栽が海外でも注目を集めており、ヨーロッパやアメリカをはじめ、アジア各国でも盆栽愛好家が増加傾向にあります。本記事では、なぜ盆栽が海外で人気を集めているのか、海外独自の盆栽の進化も踏まえてご紹介します。
盆栽が海外でも人気の理由は?

ここでは、盆栽が海外でも人気の理由をご紹介します。なぜ盆栽の人気が高まっているのか、大きく3つに分けて解説します。
日本文化に興味がある
漫画やアニメ、ドラマ等のメディアを通じて日本文化に興味を持つ外国人が増えています。特に、忍者や侍といった日本独自の世界観を持つアニメや漫画は高い人気があり、それをきっかけに日本文化に興味を持つ方も珍しくありません。
また、YouTubeには「bonsai tree」のハッシュタグで、盆栽の紹介や仕立て方を解説している海外YouTuberが数万本以上の動画を投稿しています。日本文化に関心のあるユーザーが関連動画を検索する中で盆栽に出会い、興味を持つケースも増えてきています。
例えば、俳優兼庭師としてさまざまなメディアで活躍している村雨辰剛(旧名、ヤコブ・セバスチャン・ビョーク)さんは、中学時代に母国スウェーデンで学校の授業で日本史を学んだことをきっかけに日本に興味を持ちました。ホームステイを経て日本に移住し、庭師としての道を歩み、最終的に帰化して日本国籍を取得しています。現在は、自身のSNSで盆栽を趣味として楽しむ様子も発信しています。
時間をかけて仕立てる魅力がある
盆栽は、時間をかけて自分の世界観を少しずつ構築して育てる魅力があります。枝ぶりや幹の曲がり、根の広がりまで、丁寧に手を加えながら自分だけの作品を作り上げていくことで、植物と深く向き合う時間が生まれます。年月を重ねるごとに味わいが深まり、その変化を間近で感じられることが、他の植物では味わえない盆栽ならではの醍醐味です。
海外輸出が解禁された
2020年10月にEUは日本産の黒松盆栽の輸入を解禁しました。黒松は盆栽の代表格であり、海外でも高い人気を誇ります。EUが輸出を解禁したことで、海外市場が活発になって流通量が増え、盆栽の人気はより高まりました。農林水産省の発表によると、2020年は3億4,000万円だった輸出額が2023年には9億2,000万円に増加しています。最大の輸出先は中国ですが、EUへの輸出が解禁されて以来、イタリア、オランダ、ドイツなどヨーロッパ圏への輸出量が増加中です。現在、日本はアメリカへの輸出解禁を働きかけており、実現すればさらに海外の盆栽人気が高まることが予想されます。
海外で独自進化する「BONSAI」

海外では、盆栽が「BONSAI」として独自の進化を続けています。ここでは、盆栽がどのようなスタイルで楽しまれているのか、いくつかの例をご紹介します。
現地流にアレンジされた「モダン盆栽」
「モダン盆栽」は、海外のインテリアに合うように仕立てたデザインの盆栽の総称です。鉢をポップな色合いや形にしたり、植物と一緒に小物を置いて自分の世界観を構築したりするなど自由度が高く、従来の盆栽の枠組みにとらわれないのが特徴です。例えば、細い幹をねじって動きをだしたり、多肉植物など従来の盆栽には使われていなかった植物を素材として活用したりします。また、盆栽とインテリアを組み合わせて空間全体を演出する方も増えています。
長く楽しめるドライ盆栽
環境保護意識の高まりから、近年はサステナブルデザインの人気が高まっています。盆栽も例外ではなく、枯れた盆栽を再利用してドライフラワーのように楽しむ「ドライ盆栽」に注目が集まっています。葉をブルーやピンクに染めたり、鉢を使わずに根の形を楽しむ飾り方をしたりと、ドライ盆栽でしかできないアレンジも可能です。水やりをはじめとするお世話もいらないので、海外のオフィスやショールームのインテリアとしても人気です。欧米だけでなく、中国や韓国などアジア圏での需要も高まり続けています。
現地の気候に合わせて楽しむ
その土地で無理なく育つ種類の植物を盆栽にするのも、海外流のBONSAIの楽しみ方です。使われる植物の一例を挙げると、オーストラリアではユーカリ、スペインではオリーブ、アメリカではモミジバフウ、といった具合です。そのまま育てるなら通常の観葉植物と変わりませんが、日本の伝統的な盆栽で使われるような和風の鉢を使うことで、盆栽らしく見せます。
インバウンド増で活況の国内盆栽イベント

近年、過去にない数の外国人が日本を訪れるようになりました。訪日外国人(インバウンド)は、伝統的な日本文化である盆栽にも注目しています。ここでは、インバウンド増で活況を呈している国内の盆栽イベントや教室をご紹介します。
世界盆栽大会
世界盆栽大会は、世界中の盆栽愛好家が集まる国際的なイベントです。1989年にさいたま市で第1回大会が開催され、その後4年ごとに世界各国で開催されており、盆栽の普及に貢献しています。2017年に埼玉スーパーアリーナで開かれた大会では、日本国内だけでなく、海外から招待された盆栽家によるデモンストレーションが実施されたほか、長い時間をかけて育てられた盆栽の名品が数多く展示されました。
国風盆栽展
国風盆栽展は、一般社団法人日本盆栽協会が主催する国内最大級の盆栽展示会です。2025年には99回目を数える伝統ある展示会で、全国から選ばれた盆栽が出品され、その中でも特に優れた作品には「国風賞」が贈られます。盆栽愛好家にとって最高の栄誉であり、近年はインバウンドも多数訪れる人気の展示会です。
外国人向け盆栽教室
東京や大阪など都市部を中心に外国人向けの盆栽教室が増えています。伝統的な盆栽だけでなく、モダン盆栽、ドライ盆栽の仕立て方を教える教室もあり、盆栽体験教室は観光客にも人気があります。また、英語で行う盆栽教室も増えてきており、英語圏のインバウンド客が盆栽を学びやすくなってきています。
屋内で盆栽を育てるならBARRELの植物育成ライト
室内で盆栽を健やかに育てるには、適度な日光が欠かせません。BARRELの植物育成ライトは太陽光に近い波長と光量で植物の成長をサポートしながら、インテリアとして盆栽を映えさせるライティングとしても有効です。
BARRELの植物育成ライト「HADES LED 45W」は、ライティングレールに取り付けて天井から自然光に近い光を当てられます。スポット型で、盆栽をライトアップしてディスプレイするのもおすすめです。白と黒のモダンな色合いと石目調の高級感あるデザインで、インテリア照明としても利用できます。
「ROKI-350」は薄いパネル型のライトで、複数の鉢にまんべんなく光を当てられるのが特徴です。厚さは1.6cmとコンパクトなので場所を取らず、スッキリと設置できます。アンティークなデザインで、盆栽もおしゃれに育てることができます。



