多様なフォルムがまるで生きているアートを思わせる多肉植物ですが、中でもユーフォルビア・オベサの独特のフォルムは特に異彩を放っています。ユーフォルビア・オベサのフォルムを一目見た時から、すっかり虜になってしまった!という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ユーフォルビア・オベサにまつわる豆知識から基本的な育て方、増やし方まで詳しく紹介しています。ユーフォルビア・オベサを育ててみようかなと考えている方は、ぜひ記事内容を参考にしてみてください。
ユーフォルビア・オベサとは?

ユーフォルビア・オベサは、南アフリカ原産の多肉植物です。野球ボールのようなまん丸な形と、縞模様が特徴的なユニークな姿から、多くの園芸愛好家に人気があります。成長するにつれて個体ごとに異なる表情を見せるのも魅力の一つです。
その独特のフォルムと手軽な育て方から、観賞用やインテリアとしても人気を集めています。ユーフォルビア・オベサに関する豆知識を5つピックアップしてみました。また、多肉植物については以下の記事で詳しく解説していますので、合わせて読んでみてください。
肥満、野球ボール…ユーフォルビア・オベサの残念な別名
ユーフォルビア・オベサのフォルムは、乾燥した環境でも水分を効率よく蓄えられるように、このようなまん丸の形に進化しました。生き抜くための洗練されたフォルムは、どこか愛嬌を感じさせてくれる多肉植物です。
愛好家から付けられた別名は、肥満、野球ボールなど、人間の視点から見ると少し微妙な別名です。その他には、「Basketball Plant(バスケットボール植物)」「Sea Urchin(ウニ)」「Living Baseball(生きた野球ボール)」「Golf Ball(ゴルフボール)」なんて別名も。
観賞用として流通する際に、その見た目からいくつかのユーモラスな愛称で呼ばれるようになりました。これらの別名は、ユーフォルビア・オベサの姿を人間の視点で面白く例えたものです。その愛らしいフォルムに親しみを込めて表現した、ユニークな別名と言えます。多くの愛好家にとって、ユーフォルビア・オベサの個性的な姿こそが大きな魅力となっています。
ユーフォルビア・オベサはワシントン条約で保護されている希少種
ユーフォルビア・オベサは、ワシントン条約(CITES)の附属書IIに掲載されている希少種です。ワシントン条約で保護されている希少種は、国際取引を規制しなければ絶滅の恐れがあります。
ユーフォルビア・オベサは、そのユニークな姿形からコレクター間で人気が高まり、ある時期に自生地である南アフリカでの乱獲が問題となりました。このため、自生地の個体保護を目的として国際的な取引が厳しく規制されています。
現在流通している多くの株は、日本や海外で人工的に栽培・繁殖されたものです。人工栽培と繁殖によって自然の個体がこれ以上、地球上から減ることはなくなりました。愛好家のたゆまぬ努力によって、世界中でユーフォルビア・オベサを楽しむことができるようになっています。
ユーフォルビア・オベサは毒液を分泌する
ユーフォルビア・オベサを含むユーフォルビア属の植物は、茎や葉に傷がつくと白い乳白色の樹液(毒液)を分泌します。白い乳白色の樹液は「ラテックス」と呼ばれ、主に草食動物や昆虫に食べられるのを防ぐ役割を果たしています。
何も知らずにユーフォルビア属の植物をかじってしまった草食動物は、強烈な不快感や炎症に苛まれ、ユーフォルビア属の植物を二度と食べないように学習します。また、自己防衛の他には茎や葉が傷ついた際に樹液が流れ出ることで、傷口を塞ぎ、細菌やウイルスなどの病原菌の侵入を防ぐ役割も果たしています。
この樹液には「ジテルペンエステル」という有毒成分が含まれており、肌に触れると皮膚炎やかぶれを引き起こす可能性があるため要注意です。万が一触れてしまった場合は、すぐに水で洗い流してください。小さなお子様やペットがいるご家庭では、手の届かない場所で管理することが重要です。
間違って目に入ってしまうと強い刺激に襲われ、最悪の場合、角膜炎を引き起こす危険性もあります。くれぐれも茎や葉の取り扱いには注意しましょう。
ユーフォルビア・オベサは英国王立園芸協会の栽培賞を受賞
ユーフォルビア・オベサは、その独特の造形美と栽培のしやすさから、英国王立園芸協会(RHS)のガーデン功績賞(Award of Garden Merit)を受賞しています。ガーデン功績賞は、庭園で栽培するのに特に適した優れた植物に贈られる名誉ある賞です。評価の対象となるのは、栽培の信頼性や美しさなどです。
ガーデン功績賞の受賞は、ユーフォルビア・オベサが単なる希少種ではないことを証明しています。園芸植物として広く認められているからこその受賞なのです。実際にユーフォルビア・オベサは、手間がかからず個性的な姿を保つことができるため、初心者からベテランまで、多くの園芸愛好家に親しまれています。
日本では1990年代の多肉植物ブームで一躍人気に
ユーフォルビア・オベサが日本で知られるようになったのは、1990年代に起きた多肉植物ブームがきっかけでした。当時のブームによって多肉植物のユニークなフォルムや手軽な育てやすさが注目され、今では園芸愛好家だけでなく、若者やインテリアにこだわる層にも親しまれています。
多肉植物のブームの中で、野球ボールのような愛らしい姿と、ストライプ模様の個性的なルックスを持つオベサは、特にコレクター心をくすぐる存在として一躍人気種となりました。輸入規制が厳しかった当時は、希少な植物として憧れの的でした。この頃に確立したユーフォルビア・オベサの人気は今でも脈々と息づいています。
ユーフォルビア・オベサとサボテンの違い

ユーフォルビア・オベサはサボテンの仲間?と勘違いされてしまうほどに姿形が似ていますが、実は仲間ではありません。ユーフォルビア・オベサとサボテンの違いはどこにあるのでしょうか。
異なる分類に分けられる
ユーフォルビア・オベサとサボテンは形こそ似ていますが、似て非なる植物です。ユーフォルビア・オベサは、トウダイグサ科ユーフォルビア属に分類される多肉植物です。一方、サボテンはサボテン科に分類される植物で、多肉植物の一種ではありますが、独自の科を形成しています。
トゲがあるかどうか
両者を見分ける最も簡単な方法は「刺座(しざ)」の有無です。サボテンには、トゲの付け根にあるフワフワした綿毛のような器官である刺座がありますが、ユーフォルビア・オベサにはありません。オベサのトゲのように見える部分は、実際には花が咲いた後の花茎が固くなったもので、成り立ちが異なります。また、ユーフォルビア特有の白い毒液を出す点も大きな違いです。
ユーフォルビア・オベサの基本的な育て方
ユーフォルビア・オベサは育成に手間のかかる植物ではありませんが、ちょっとしたコツは必要です。基本的な育て方をまとめました。
日当たりと風通しの良い場所で育てる
ユーフォルビア・オベサを健康に育てるには、日当たりと風通しの良い場所に置くことが大切です。十分な日光は、オベサが光合成を効率的に行い、丸々とした美しい姿を保つために欠かせません。光が不足してしまうと株が細長く伸びてしまう「徒長」を起こし、本来の魅力を損ねてしまいます。
ただし、真夏の日差しが強い日は例外です。強い日差しに晒され続けていると葉焼けの原因になってしまいます。日差しが強い季節は適度に遮光しましょう。
また、高温多湿な日本の環境下において、風通しは根腐れや病害虫の発生を防ぐ上で欠かせません。風が通り抜けることで用土の乾燥が促され、根が健全に育ちます。室内で管理する場合は、定期的な換気やサーキュレーターの利用を検討しましょう。
乾かし気味に育てる
乾かし気味に育てるのは、ユーフォルビア・オベサの栽培の基本です。ユーフォルビア・オベサは原産地である、南アフリカの乾燥した土壌に順応しており、体内に水を蓄える力に優れています。そのため水をあげすぎてしまうと、株が水分を吸収しきれず根腐れを起こしてしまいます。
特に日本の高温多湿な夏や、休眠期である冬は、土が乾きにくいため注意が必要です。水やりは、土の表面だけでなく、中まで完全に乾いたことを確認してから行うようにしましょう。鉢の重さで判断するのも一つの方法です。栽培が初めての方は「水やりが足りないかな」と思うくらいがちょうど良いと覚えておくと良いでしょう。
水はけの良い用土を使う
ユーフォルビア・オベサの健やかな生育のために、水はけの良い用土を選びましょう。オベサは根が湿った状態が続くとすぐに根腐れを起こしてしまう性質があるため、水やり後に土の中に水分が滞留しないよう管理することがとても大切です。
市販の多肉植物用の培養土は水はけが考慮されているため、ユーフォルビア・オベサの栽培にはピッタリです。自分で用土を配合する場合は、赤玉土や鹿沼土、軽石などの無機質用土を多めに混ぜ、水はけをさらに良くすると良いでしょう。用土選びは根腐れ回避のための基本的な対策の一つです。
肥料は控えめに与える
ユーフォルビア・オベサの栽培では、肥料は控えめに与えます。多くの植物と異なり、オベサは多肥を好みません。過剰に肥料を与えてしまうと、株が不自然に早く成長し、縦に細長く伸びてしまう「徒長(とちょう)」を引き起こす可能性があります。徒長した株は、本来の丸々とした美しいフォルムを損ねてしまうだけでなく、弱々しくなり病気にかかりやすくなってしまいます。
肥料を与える場合、成長期の春と秋に薄めた液肥を少量与えるか、植え替えの際に緩効性の肥料を少量用土に混ぜ込む程度で十分です。肥料はあくまで補助的な役割と捉え、与えすぎに注意しましょう。
ユーフォルビア・オベサの増やし方

ユーフォルビア・オベサは自分なりの育成の他に、増やす楽しみもあります。ある程度育成に慣れてきたら繁殖に挑戦してみてはいかがでしょうか。ユーフォルビア・オベサの増やし方は、実生(みしょう)と株分けの2つです。
ユーフォルビア・オベサを種子で増やす
ユーフォルビア・オベサを種子から育てる方法は実生と呼ばれています。オベサは雌雄異株です。雄株と雌株の両方が揃うと、花粉を受粉し種子をつけます。種子は熟すと弾けるように飛び散る性質があるため、採取には注意が必要です。ネットをかぶせるなどの工夫をして、種子が飛び散る前に回収しましょう。
回収した種子をまく時期は、気温が安定している春がおすすめです。種子をまくとやがて、小さな可愛らしい丸い芽が出てきます。実生株は、親株とは異なる個性的な模様や形に育つ点が特徴的です。ある程度の根気は必要ですが、自分だけのオリジナルなユーフォルビア・オベサを育成できるのが実生の最大の魅力です。
ユーフォルビア・オベサを株分けで増やす
株分けは、株の根元から子株が出てくる子吹き性タイプの植物に適用できる方法です。子株がある程度成長し、親株から簡単に分離できるサイズになったら、慎重に切り取ります。鋭利なナイフやカッターで切り離す際は、子株の根をできるだけ残すように注意しましょう。切り離すときに、ユーフォルビア特有の白い毒液が出るため、手袋の着用は必須です。
切り離した子株は切り口を完全に乾かすために、数日から1週間の間、風通しの良い日陰で乾燥させます。切り口が乾いた後は、水はけの良い用土に植え付けて、完全に根付くまで水やりを控えつつ様子をみましょう。株分けで増やしたユーフォルビア・オベサは、親株の形質をそのまま引継ぎます。
ユーフォルビア・オベサを購入できる場所
ユーフォルビア・オベサは、様々な場所で購入することができます。最も手軽な方法は、楽天市場やYahoo!ショッピング、アマゾンなどのオンラインストアです。多くの多肉植物専門店が出品しており、小型で安価な普及種から、木質化が進んだ大型のオールド株、ユニークな形状の珍しい株まで、幅広い種類の中から選ぶことができます。
実店舗では、塊根植物や多肉植物を専門に扱うショップ、大型の園芸店、おしゃれな観葉植物を取り扱うショップ、一部のホームセンターなどで購入できます。実店舗では、実際に株の状態を確認して購入できるのが大きなメリットです。初めて購入する人にとっては、大きさを確認できるのも見逃せないポイントです。
オンライン、実店舗ともに、それぞれ個性豊かなショップがあります。自分の好みに合った一株を探してみてはいかがでしょうか。
ユーフォルビア・オベサの価格
ユーフォルビア・オベサの価格は、サイズ、樹齢、形、品種によって大きく異なります。最も安価なのは、種子から育てられた小さな実生苗です。数百円から購入できることもあります。一般的なサイズ(直径5〜8cm程度)の株は、2,000〜5,000円程度で販売されています。
一方、長年栽培され、独特の風格を持つ「オールド株」や、希少な品種(シンメトリカなど)、木質化が進んだ株、見事な多頭株などは、数万円、中には10万円以上で取引されることもあります。
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