【ビカクシダ育成】美しく育てる、という考え方。-OWNER’s VOICE File43

ビカクシダの魅力は「成長の過程」にある

――植物育成を始めたきっかけを教えてください。始めて良かったと思うこともお願いします。

インテリアとして植物を取り入れたいと思い、Instagramや園芸店にリサーチとして足を運びました。そこで初めて目にしたビカクシダの独特な姿に強く惹かれたのが、植物育成を本格的に始めたきっかけです。

最初は「かっこいい」「珍しい」という感覚で集めていましたが、育てていくうちに葉の展開や貯水葉の形成など、成長のプロセスそのものに面白さを感じるようになりました。

特にビカクシダは日々の管理が見た目に反映されやすく、環境が合った時の美しさは格別ですね。

植物を始めて一番良かったと感じるのは、Instagramを通じて同じ趣味を持つ方々と繋がれたことです。情報交換をしたり、育成について語り合ったりする時間が、植物への理解と楽しさをさらに深めてくれています。

――植物育成において、特に気をつけていることや管理方法について教えて下さい。 (水、光、風、温度など)

ビカクシダは基本的に室内管理が中心です。室内は自然光が十分に入らないため、育成ライトをメインの光源として使用しています。ライトの光量・距離を株ごとに調整しています。最近の育成ライトは性能が高く、室内でも安定して管理できるのがありがたいです。

風通しも非常に重要なので、サーキュレーターは24時間稼働させ、常に空気が動く環境を作っています。温度については家全体の空調管理に任せており、冬でも極端に下がらず、夏も30℃を超えない程度で安定しています。

結果的に、室内管理は光・風・温度をコントロールしやすく、ビカクシダにとって非常に安定した環境だと感じています。

――植物育成をされていて失敗したなと思ったことはありますか? あれば理由を教えてください。

もちろんあります。水を与えすぎて蒸らしてしまったり、光が足りずに草姿が崩れてしまったりしたこともありました。特に株数が増えてくると、一株一株の変化に気づくのが遅れてしまうことがあります。

その経験から、日々の観察の大切さを改めて実感しました。室内で育成ライトを使うようになってからは、環境を一定に保ちやすく、異変にも気づきやすくなりました。失敗も含めて、育成の経験値が積み重なっていると感じています。

――育てやすい、あるいは育てるのが難しいと感じる植物はありますか?植物名とその理由を教えてください。

ビカクシダは育てやすくもあり、難しくもある植物だと感じています。

生命力があり、多少の水切れにも耐えてくれますが、美しい貯水葉や理想の草姿を意識すると、光の角度や風の当て方など細かな調整が必要になります。

だからこそ、環境が噛み合った時の仕上がりは格別です。

――今後育ててみたい植物や挑戦してみたいことはありますか?

ビカクシダの胞子培養に、より深く挑戦していきたいです。胞子から発芽し、少しずつ葉が増え、何年もかけて一株の姿になっていくその過程に、大きな魅力を感じています。

時間も手間もかかりますが、その分、植物の変化により敏感になり、育成と向き合う時間そのものが豊かになりました。

既製株には完成された美しさがありますが、胞子培養株には「育てた時間」がそのまま形として残ります。 失敗も含めて、自分だけの一株を作り上げていくことにこれからも挑戦していきたいです。

“メインの光源になるか”で選ぶ育成ライト

――植物育成においてインテリアやレイアウトで特にこだわっていることはありますか?

インテリアとしての役割もあると思っているので、なるべく空間に馴染むようにレイアウトを心がけています。

植物はインテリアの一部でもあると考えているので、主張しすぎず、空間に自然と溶け込むようなレイアウトを心がけています。

植物を増やしすぎて埋め尽くすのではなく、あえて余白を残すことで、光や風、そして植物そのものの表情が引き立つようにしています。

家具や生活動線の邪魔にならないことも大切にしながら、まるで木陰で過ごしているような、落ち着きのある空間になることを目指しています。

――SNSや本、動画など、植物育成の情報収集はどのようにしていますか?

主にInstagramで情報収集をしていて、たまにビザールプランツ特集の雑誌も参考に読みます。実際に育てている方の投稿や、成功例だけでなく失敗談も含めた“生の声”が一番参考になります。

ただ、情報をそのまま鵜呑みにするのではなく、あくまでヒントとして受け取り、自分の育成環境や植物の状態に合わせて試しながら、少しずつ自分なりの正解を見つけていくようにしています。

植物にはそれぞれ個体差があり、同じ育て方が必ずしも当てはまらないからこそ、日々向き合いながら学ぶことを大切にしています。

――植物育成の照明において重視されている点は何ですか?

成長スピード以上に重視しているのは、「その植物らしい姿」で健やかに育つかどうかです。 ただ大きくなるのではなく、徒長せず、葉にしっかりとした厚みや張りがあり、バランスよく展開していくことを理想としています。

そのため照明選びでは、光量だけでなくPPFDや波長にも注目し、植物が本来必要としている光を届けられるかを意識しています。

太陽光の補助としてではなく、育成の軸となる“メインの光源”として安心して使える照明であることが重要だと考えています。

――植物育成ライトを使うことで、植物の成長や見た目にどのような違いを感じましたか?

育成ライトを使うことで、植物の成長が安定し、環境によるムラが出にくくなったと感じています。葉の立ち上がりが良くなり、ビカクシダ特有の貯水葉の形も整いやすくなりました。

必要な位置にピンポイントで光を届けられるため、光の偏りによる片寄りや徒長を防ぎやすく、全体のバランスが非常に取りやすいです。

結果として、成長だけでなく見た目の美しさも長く維持できていると実感しています。

――園芸初心者の方やビカクシダをこれから育てる方に向けて、メッセージをお願いします。

完璧を目指さず、まずは一株から始めてみてほしいです。植物は思い通りにいかないことも多いですが、その試行錯誤も含めて楽しめる存在だと思います。

毎日の水やりや、少しずつ変わっていく姿に目を向ける時間は、忙しい日常の中で自然と気持ちを整えてくれます。

植物と過ごす時間は、暮らしに静かな豊かさを与えてくれるはずです。

――あなたにとって植物とは何ですか?

生活の一部であり、最高の趣味です。植物の変化に向き合い、応えてくれた瞬間に感じる喜びは何ものにも代えがたいですね。

写真を通して成長を記録するのも楽しみのひとつで、植物が一緒に時間を重ねていく様子を見るのがとても好きです。

植物と暮らすことは、僕の生活に欠かせない存在になっています。

――ありがとうございました。

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