【ティランジア育成】植物が増え続ける部屋のつくり方―-OWNER’s VOICE File46

気づけば3桁!暮らしを彩る植物沼

――植物育成を始めたきっかけを教えてください。始めて良かったと思うこともお願いします。

親が観葉植物好きで、植物がある環境の中で過ごしてきました。一人暮らしを始めた時に何もないのは寂しく感じ、2~3鉢を自分自身で育て始めたのがきっかけです。

一般家庭での平均的・常識的と思われる量を越え、爆発的に増えたきっかけはSNS配信の影響です。植物の魅力の虜になり、諸先輩や猛者達の栽培状況を見て刺激を受け、一気に3桁の大台に乗りました。

後悔はもちろんしておらず、むしろよかったと思っており、植物の成長具合で一喜一憂して心が動きますし、時には花が咲いたり、葉が色づいたり、文字通り暮らしに彩りがでて豊かになったと感じています。

また、植物を通じたコミュニケーションも生まれ、物理的にも人生的にも賑やかさが増しました。

――植物育成において、特に気をつけていることや管理方法について教えて下さい。 (水、光、風、温度など)

ティランジアの水やりは、我が家の環境では霧吹きでは十分でないため、シャワーでしっかり与えています。冬で4,5日に1回、春秋は2,3日に一回、夏はほぼ毎日です。

室内管理では、光はLEDで補光、サーキュレーターで風を送り、加湿器も入れ、室温も20℃を下回らない環境としています。外管理の時は遮光カーテンで直射が当たらないようにし、温度・風は自然任せです。

あとは、調子の良し悪しを観察するのが一番のトラブル回避につながると感じています。観察が疎かになるとカイガラムシにやられているのに気付けなかったり、ちょっとした違和感の放置で傷みがより広がって手遅れになることがあります。

レイアウトやお気に入り度でどうしても観察の度合はムラが出てしまいますが、意識して観察を心がけています。

――植物育成をされていて失敗したなと思ったことはありますか? あれば理由を教えてください。

毎年の気候条件が異なるせいか、これまでと同じ管理方法なのに植物を傷めるケースがここ2,3年増えています。同じ場所で管理していても急に日焼けしたり、暑さで腐ったり、調子を崩して大事な株を失ったりしました。

これまでの経験則で油断や植物の強さを過信し、変化の兆候をキャッチしきれず、対処が遅れたのが要因です。

次に、記録の整理です。膨大な量があるものの、サイズの記録や、種類ごとのフォルダ分けをしておらず、大量のデータが雑然とあるだけになっています。暇を見つけてしっかり整理整頓したいところですが、性分的に後回しにしてしまいます。

それと、これは管理上の話ではありませんが、知人に良かれと思ってお勧めの植物をお裾分けしたものの、結果枯れてしまってその方も悲しませてしまい、うまくフォローできなかったことがあります。

幸いめげずにチャレンジしてくれる方もいますが、こちらの一方的な思いだけでなく、植物歴や育てる環境等を考えることも大事だと感じた次第です。当たり前なんですが。

――育てやすい、あるいは育てるのが難しいと感じる植物はありますか?植物名とその理由を教えてください。

ティランジア、ビカクシダ、アロイド、フィカスは比較的丈夫で、環境を整えてあげればすくすく育つのであまり苦労は感じていません。

アガベは、地植えしている種は勝手に育っていきますが、鉢植えのチタノタは、我が家の環境では枯れはしなくとも徒長しがちで、アガベラバーの皆さんのようにうまく引き締まった姿にできません。水やりをたくさんしたくなる性質なので、水遣りを我慢するのが苦手です。

――今後育ててみたい植物や挑戦してみたいことはありますか?

パルダリウムやアクアリウムに挑戦したいと思っています。学生の頃、熱帯魚やメダカを飼育していたことがあり、当時は水草を管理するための必要機器には手がでず、きれいに水草でレイアウトされた水槽は憧れの存在でした。

とはいえ今は設置するスペースがありませんので、子供が昔習っていたピアノを処分して、あるいはTVを無くして…と、いろいろ妄想しています笑。

あとは外管理用のパーゴラの制作や、室内管理用の流木の造作です。管理のしやすさや、見栄えの面白さをもっと追及していきたいと思っています。

リビングで植物を楽しむ空間づくり

――植物育成においてインテリアやレイアウトで特にこだわっていることはありますか?

リビングは、事実上ティランジアをはじめとした耐寒性のない植物の温室代わりとなってます。ただ、家族(私以外は植物は趣味ではありません!)からは、栽培場のような見栄えはNGという条件が出ています。

その条件をクリアすべく、ティランジアは流木付けにしたり、モノトーン調の鉢植えにしたり、植物台も木+アイアンにしたりと、色合わせや素材合わせをしています。ティランジア用のブランコや低めの植物台はDIYしたりもしています。

また、レイアウトの際は、照明用のダクトレールをフルに活かして高低差をつけ、光や風が万遍なくあたるようにすることも意識しています。

ここ最近は数が増えるにつれて段々陳列しているような雰囲気になってきましたので、もう少し変化をつけて面白みがあるレイアウトにしたいと思っています。

――SNSや本、動画など、植物育成の情報収集はどのようにしていますか?

新しい種類に挑戦する際や何か育成上のトラブルがあれば、品種ごとの育成本、生活情報雑誌、園芸関係のTV番組、SNSではインスタグラムから情報収集しています。

ティランジアに関しては、育成本どおりに忠実に管理すると、ほとんどの品種はうまく育てられる印象です。

育成情報はネット上に溢れており、自分が育てている環境を踏まえたやり方を選別するところは、実践して試しながらといった感じです。

――植物育成の照明において重視されている点は何ですか?

植物が健康的に育つことが大前提ですが、次に重視しているのはインテリアとの相性です。インテリアの邪魔をしない、が家族の条件なので、リビングやダイニングの他の照明や内装の色に合わせて選んでいます。

色温度は電球色に近いもの、外装も白または黒を選んで、設置場所に応じて使い分けています。ハデスの色温度3000Kが発売されたときは非常にありがたかったです。

――植物育成ライトを使うことで、植物の成長や見た目にどのような違いを感じましたか?

通常の照明と比較すると、植物育成ライトのおかげで十分な光量が確保できて冬でも成長しており、ティランジアに関して一番顕著なのが、色付きがよくなる点です。また、徒長しにくくなるため、引き締まった草姿を保つことができています。

また、レイアウトの点では、育成ライトを設置すれば安心してあらゆる場所での植物の配置ができて、置く植物の種類も含めて幅が広がります。育成ライトの置き方選び方次第では間接照明のような使い方ができますので、その点でも一石二鳥だと思います。

例えば我が家のキッチンに吊っているシェルフでも、ティランジアをてんこ盛りで育てながら照明としても活用できています。

――園芸初心者の方や植物をこれから育てる方に向けて、メッセージをお願いします。

失敗や成功も含めて、植物との付き合いを楽しんだもの勝ちだと思いますので、一緒にそれぞれのスタンスでどんどん楽しみましょう。

楽しみ方は私が思いつくだけでも、成長の見守り、様々な品種の収集、新たな品種の作出、同じ趣味の方と情報交換や物々交換、ショップの方とのコミュニケーション、鉢や仕立て・飾り方にこだわること等々、たくさんあります。何が自分にとって心から楽しいのか、分かるとより植物育成が面白くなると感じています。

――あなたにとって植物とは何ですか?

本気の趣味です!

植物の面白さの一つは、こちらが起こしたアクションに対して、割と向こうからも何らかのリアクションがちゃんと帰ってきて、真剣に向き合えば向き合うほど、ある種のコミュニケーションがより濃密に取れるところだと感じてます。

そのリアクションが楽しくて、多大な時間とコストもかけてお世話をしている訳なんですが、時折どうもうまく植物たちに操られているような錯覚に陥ります。

それが植物のあざとい戦略だとしても、私自身は幸福感を得ていることには間違いありませんので、かわいいキミ達のためなら仕方ないなーと思いながらいそいそとお世話をしていますし、これからもそうなんだろうと思います。

――ありがとうございました。

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